ビジネスマンのための「読書力」養成講座

「本の読み方」というものには興味があって、なぜかというと、自分が読んだ本の内容をすっかり忘れてしまっているということがよくあったからだ。過去形にしたのは、最近はノートにまとめをつくったり、大事なところは抜き出して時折振り返ったりして単に忘れてしまうのを防止しようと試みているから。あがいているから。効果はまだ、わからないけれど。
そんな自分は「もっといい本の読み方ってあるんじゃないかなあ」というのは、常に思っている。楽がしたいだけなのかもしれない。
表題の本は本屋の目立つところにおかれていたもので、タイトル通り読書の行い方、そこを通しての勉強の仕方についてまとめてある。
こういう類の本を読んで、ノウハウ的な部分もさておき、どういう意識で本に向かうべきか、そんなことを学べたらなと考えている。
もう一方で、学ぶのと同時に、常にそういう「読み方」というものに意識を向けておくという「動機付け」としての意味合いも、自分にはある。飽きてしまう・怠けてしまうことへの対処、といえるかもしれない。



本書では「速読」「通読レベル1」「通読レベル2」「熟読」「重読」はそれぞれ異なった目的のもとにおこなう異なった読み方で、各読書において意識の有り様ややり方が異なるという視点でまとめられていた。
「本は二・三冊持ち歩いたほうがいい」ということはたまに本で書かれているのを見かけるけれど、この本では明確に「通読レベル1と通読レベル2の本を両方持ちあるいて、自身の状況や体調に応じて読む本のレベルをあわせなさい」として、理屈としてはわかりやすい。


"速読をおこなうには通読・熟読による知識ベースの蓄積が前提条件だ"という話も地に足がついていると思う。